プロフェッショナルファームへのあこがれ
大学時代の就職活動から、どうしてもかっこいいと思ってしまう職業。
- 弁護士
- 経営コンサルタント
- 公認会計士
- 医師
上記の職業は、使命や課題が明確で、ドラマになりやすくて、かっこいい。
経済学部だった私は、どうしても経営コンサルタントのマッキンゼーとかボストン・コンサルティング・グループとか言われると、引け目を感じてしまう。
今の会社に入って3年、感覚に変化が出てきました
今の会社での仕事は、ビッグデータを使って、企業のマーケティング上の課題を解決するのが仕事です。 企業への提案も仕事の一部ですが、私個人の役割は、マーケティング上の課題を発見しやすくするためのプロダクト(ツール)の企画・プロジェクトマネジメントをおこなっています。
変化の大きな理由は2つあります。
- マーケティングの思考は、問題解決の思考と異なること
- プロダクト開発におけるプロジェクトマネジメントは、チームでゴールしなければならないこと
マーケティング思考と問題解決の思考
マーケティングとは、対象となるモノ・コトを、適切な人に、意図がきちんと理解される形で届けることです。
課題解決の思考では、インパクトの大きな課題(イシュー)を洗い出し、そこに論理的にアプローチすることです。
マーケティングの考え方は、基本的に課題解決の一部に含まれていますが、向いている方向が異なると思っています。
- マーケティングは、メッセージを届けるという未来に向かって考えることが中心です。
- 課題解決は、どちらかというと、困っていること・問題があることについて、マイナスをプラスにしていくことが中心です。過去の問題を精算するイメージが強いです。
先に挙げた、弁護士、経営コンサルタント、公認会計士、医師という職業は、困っている事象に対してその専門性で「治す」ことで対価をいただきます。 マーケティングも、専門性があり、メッセージを届けることに課題をもっていますが、基本的にはポジティブな部分が多いです。
メッセージを適切に伝えていく仕事を通して
困っていることを解決することが、かならずしも"一番"ではないし、ビジネスマンの"スキル"は、もっと多様性があることに気づけました。
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プロダクト開発におけるプロジェクトマネジメントは、チームでゴールしなければならない
コンサルタントや弁護士などの職業では、Up or Outという仕組みがあります。
昇進するか、出ていくか。
彼らは、チームで仕事をするものの、同僚の入れ替わりは激しく、業界内を行ったり来たりします。
会社によって、解決できる課題のレベルは違うものの、業務内容は似ています。
今の職場でプロダクト開発のマネジメントにかかわるようになって思うのは
- メンバーはそう簡単に入れ替わらない(日本の雇用の契約上)
- 作ったものは、ブラッシュアップしていかないといけない
- ひとりでは作れない ということです。
そうすると、できるだけ離脱者を少なくして、早くプロダクトを作り、改善していくことが最も重要になります。
大切な考え方
できるだけ離脱者を少なくして、早くプロダクトを作り、改善していくのに、大切だと私が思った考え方は、以下のとおりです。
- ディスカッションはするが、怒らず、話し合って解決する
- 指示をしないで、業務内容を合意する
- 失敗は共有し、認め合い、次のアクションを一緒に考える
- 欠点は補い合い、互いの長所を最大限活かす
- フィードバックをこまめに行う(良いこと3に対して、厳しいことは1)
「未来に向かって考える仕事」と、「チームでゴールに向かうこと」で、心持ちに変化が出てきました
気づけば、プロフェッショナルファームへのあこがれは薄まってました。
今では、メッセージを届けることは自分のスキルだと思いますし、チームでモノづくりをし、実際に市場にインパクトを与えられることが面白いと感じています。
仕事についても
- 優劣はない
- 向き不向きはある
- 任された現場で、結果を出せるように努力する
- 任された現場では、一致団結する
という非常に根性論めいたことが大切だということもわかってきました。
結論としては月並みですが、もっと人は他人に対して寛容であったほうが良いと思うようになりました。
たかが仕事、されど仕事。人にはそれぞれの人生があり、それぞれの家庭がある。時によって波もある。そういうのを受け入れながらも、結果を出していきたいです。
ちゃお。