長い一週間だった。
仕事の立ち上げが結構ハードで、いろいろ消耗している。
いまはIT企業でプロジェクトマネジメントをしている。一番初めの要件定義のフェーズが一番の活躍の場だし、ここで妥協すると開発するエンジニアにも後々迷惑がかかる。
ふんばらないと。
仕事をしていて、ふと自分の中でもまとまってないことが、要件定義までの道のりである。軽くまとめてみようと思う。
きっかけはビジネスチャンスから
株式会社で働いている手前、ビジネスチャンスがあれば、新しいプロダクトを開発することになる。新しい価値を市場に提供する。
(つまり、今回は業務を楽にするためのツールを開発するのではない。)
そうすると、まず行われるのが、3C分析。かの大前研一が考えたと言われるフレームワークである。
3Cとは、Customer, Competitor, Companyという、市場(顧客)と競合と自社の動きを見ることである。
市場をみると、まだ誰も開拓してない、もしくは、まだまだ参入のある市場がある。つまりビジネスチャンス。
競合の動きをみると、まだ動けていない。もしくは、追いつけるレベルである。
自社をみると、技術力、資金力ある。あとは投下するだけ。
簡単なコンセプトとともに、勝ち筋のストーリーを書く。
だれに、どんなプロダクトを届けるのか
コンセプトは決まった。筋も良さそうだ。
では、どんなプロダクトを届けるのか、ちょっとイメージを膨らませてみよう。
B to Bビジネス市場で、相手は不動産業界がいいか。消費財メーカーでもよい。はたまた全業界に適応できるプロダクト。
それを届けることで、クライアントは圧倒的な情報や利便性を手に入れることができる。
プロダクトを、コーヒーに例えるといいかもしれない。
スターバックスは
- 職場でも家でもない、第3の場所を提供する。
- そのために、コーヒーハウス(日本の喫茶店)を提供する。
- それは、消費者にとって価値のある時間であり、至福を味わうことを提供する。
すると
- 店内は、木目調。
- コーヒーの香りが漂い、サイドメニューも充実。
- ジャズが流れ、エスプレッソを淹れる音が聞こえる。
いわゆる企画書だ。
次は、ビジネス要件
届けたいコンセプトと、プロダクトのイメージが固まったら、本格的にビジネスの話をしよう。
ビジネスとして成立するための条件を書いていくのが、ビジネス要件だ。
たとえば、
- gmailでログインできる。
- gmailを基軸に、画面上でチャットができる。
- ビデオ会議ができる。
- 画面上で、ファイルのやりとりができる。
と言った具合だ。
スターバックスの例でいうと
- 椅子と机、室内の空間が必要。
- コーヒーは、エスプレッソマシーンで淹れるものとドリップで淹れるものがある。
- サイドメニューは、サンドイッチ、スコーン、ケーキを基軸にする。
- お会計は先に行う。
これらの要素がないと、ビジネスとして成り立たないということをきちんと書類にしよう。
やっと具体的な話:機能要件
ビジネス要件まで洗い出せば、それぞれ、どのような機能を持てばいいかを考える。
- gmailログイン画面を、googleの外部公開されたソースコードからとってくる。
- チャット機能は、10人まで同時に会話が可能で、時系列に表示される。
この時、同時に
- ユーザーはどういう流れで画面を触っていくのか
- 必要な画面数はいくつか
- 基本機能の他に、設定機能はもたせるのか
も考慮する必要がある。
ここまで来てやっと、デザイナーさんに「こんな画面で、こういう感じのプロダクトを“デザイン”してほしい」と言える。
そして、出来上がった機能一覧、画面のデザイン、ユーザーのフローをもって、要件が定義される。
長い・・・
真面目に書くと実に長い工程だ。
だけど、ここを真面目に考えないで開発を始めるとろくな物ができない。
来週から画面の細かい動きや裏のデータ処理の話などの「設計」と呼ばれる部分に入っていく。がんばろう。
ちゃお。